暮らしの中の風景〜2
サンパウロFCの監督と!

ブラジルといえば、やはりサッカー!

来年は日本でワールドカップが開かれますし、totoなるものも出来、関心度は徐々に高まりつつあります。

私達の赴任中に日本で「トヨタカップ」の決勝戦が行われました。地元「サンパウロ・チーム」が決勝に進むとあって、その当日まで巷ではゲームの話題で持ちきり。
当日、パウリスタ通りにやたら大きなスクリーンが掲げられ、大勢の人達がliveで観戦。

結果は、サンパウロが優勝!
チームのユニフォームを身にまとい〜 旗を振り〜 クラクションを鳴らし〜 クラッカーを鳴らし〜 歌を唄い、踊り〜、だれもが優勝の喜びに浸っていました。

このような大きな試合が昼間行われたりしますと、試合開始30分前位になると急に辺りが静かになります。
外を見ると、ついさっきまで渋滞していた道路は空っぽ!

道行く人の姿は殆ど見られません!
みんなどこへ消えてしまったのでしょう?

不思議なくらい…可笑しなくらい…街はシ〜ンと静まり返ってしまいます。
officeも試合が終わるまで仕事になりません。レストランのウェイターもテレビに釘付け。
バールのおじさんもお客と一緒にテレビの前に座り込む。

そして、2時間…ビジネスの街 サンパウロの機能は、ストップしてしまうのです。

ブラジルが得点を入れと、どこかでクラッカーが鳴る。或いは、どこかの窓から紙ふぶきが舞う。

息子達も情けない点数のテスト用紙を細かくちぎり準備万端。
ブラジルがゴールすると、窓からその紙を飛ばします。
どこかで歓声が上がっています。

勝てばみんなご機嫌! 負ければ国中が不機嫌この上なく、一触即発の状態!

これでは選手はとてもではないでが、国へは帰れません。
国中の期待を背負ってゲームに臨む彼らも大変です。

しかし、ブラジルの子供達、特に貧しい子供達は一流の選手になることを夢見て、もの心ついたその時から裸足でボールを蹴っています。

生きる為に家族を養うために非常にハングリーな状況で練習に励んでいます。

グラウンドやゴールマウスなどなくても、道路で…空き地で…ほんの少しの場所さえあれば、彼らはボールを蹴っています。

それがブラジル・サッカーの原点ではないでしょうか……私はそう思います。
MUSASHI FCの優勝」トロフィ
29/06/2001