さよなら…ブラジル! |
1994年3月、いよいよ帰国!
早朝からガヤガヤと運送業者の人達がやって来ました。
一日がかりでダンボールおよそ100個の引越し荷物を送りだし、5年間暮したリビングは空っぽ!
がらんとした部屋で一人ぽつんとしていると、沢山の思い出が走馬灯のように浮かんできます。
変わらないものは、窓から見る素晴らしいサンパウロの景色でした…
長男が生まれた時から主人は海外出張ばかり。
それは、ブラジルに駐在しても同じでした… ただ、大きく違うのは、週末の家族サービスの充実と長期休暇を家族旅行に費やしてくれた事。
留守がちな主人のおかげで一人で奮闘する事も少なからず……否が応でもブラジル生活に順応し鍛えられていったような気がします。
数え切れないほどの友人を送り出した私も、いよいよ送られる側になりました。
子供の進学を考慮して主人を一人残し、私と息子達だけの先行帰国。
|
途中パリに3泊することにしました。数ヶ月前からフランス語を習ってみたのですが、挨拶程度を覚えるのがやっと…
しかし、せっかくパリの街を歩くのなら少しは喋ってみたいと、空港から乗ったタクシーの運転手に覚えたてのフランス語でホテルまでを指示。
通じた時は子供達と大喜び! そんな事も旅の楽しみの一つです。 |
 |
ホテルは、ルーヴル美術館のすぐ傍。地図を片手にメトロに乗り、歩き、エッフェル塔や凱旋門、シャンゼリゼ通りを散策し、オペラ座・コンコルド広場、美術館を巡り、夜はセーヌの川下り… |
 |
ホテルのフロントで翌日の現地ツアーを予約し、ベルサイユ宮殿に行ってみました。 ツアー客は7人。イタリア人夫婦にアルゼンチンから一人旅の女性、そしてドイツ人のおじさん。 |
ベルサイユ宮殿は、写真や映像で見るよりずっと豪華絢爛であり、その歴史の重みをしっかり今日に伝えていました。 |
ブラジルにさよならをした淋しさを駆け足で走り抜けたパリに残し、これから始まる日本での生活にほっとするような思いで、飛行機に乗り込みました。
5年間の海外生活は、私の人生観を変え、子供達をのびのびとさせ、家族の絆を深めました。
その陰に、多忙な仕事の傍ら家族を守り続けてくれた主人の努力を感じます。
このような環境を与えてくれた主人に心から感謝しています! |
30/10/2001 |
|